エストニアライフ

ぼくが悩みに悩んでエストニア移住を決めた理由

エストニアに移住を決めた理由、エストニア、移住

 

Why Estonia?

日本にいてもエストニアにいても、よく聞かれる質問です。
そりゃそうです。遥か遠い極東の島国から、わざわざエストニアという決して有名とは言えない国に来たのですから、不思議がられるのも当然です。

今回は未来の自分に向けた備忘録としても、ぼくがエストニアに来た理由を整理してみたいと思います。

元々のきっかけ

元々は転職の合間期間を使って、エストニアに3ヶ月だけ滞在する予定でした。それにあたってクラウドファンディングに挑戦し、70名を超える方から支援をいただいたことは、本当に支えになりました。

そもそもぼくが3ヶ月の滞在先としてエストニアを選んだ理由としては、

・テクノロジー国家として世界の注目を集めている
・夏の気候が良く、湿度も低い
・日本人が少ない

という理由からでした。一つひとつ見ていきましょう。

①テクノロジー国家として世界の注目を集めている

ぼくは前職の外資系コンサルティングファームで勤務していた際、Robotics Process Automation(RPA)と言われるテクノロジー領域に携わっていました。業務で経験を重ねる中で、最新のテクノロジーに触れてみたいと考えていたところ、エストニアは沖縄県と同等規模の人口(約130万人)の中で500社以上のスタートアップを抱えていると耳にしたのです。さらにその大半がテック系企業であるということから興味を持ちました。

②夏の気候が良く、湿度も低い

世界一周で気温45度のミャンマーや、-10度のボリビアを経験したぼくは、天気が人に与える影響の大きさに気付くことができました。そんな中でも、夏に訪れたヨーロッパの気候は最高。暑すぎず、寒すぎず、毎日外に出るのが楽しみになるような気候です。エストニアも冬は-20度に達するようですが、その分夏の気候は20度前後でとても快適なんだとか。

エストニア、観光、移住、タリン、スタートアップ、ビジネス▲ 美しすぎるタリン旧市街の街並み

 

③日本人が少ない

僕が世界一周で訪れた国は大抵、”日本人会”なるものがあり、数百〜数千人の会員が集っていました。ただそれが意味するところは、その国に詳しい日本人がたくさんいるということ。例えば25歳の若造が、”イギリスのことは何でも知っています!”といっても、在住数十年のベテランには太刀打ちできないでしょう。
その点エストニアは、在留邦人が約200人程度と非常に少ないため、まだマーケットに詳しい日本人も少ないはず。自分のビジネスマンとしての市場価値を上げる狙いも、込めていました。

 

充実の3ヶ月、そして現地企業の内定GET!?

3ヶ月の滞在は充実そのものでした。
狙いどおり夏の気候は最適で、東京が猛暑で苦しんでいる中、25度前後の気候を謳歌することができたのです。

またビジネス面でも、フリーランスとしてのレポート執筆や、現地スタートアップのVeriffでインターンとして勤務するなど、現地のスタートアップシーンの中にどっぷり浸かって貴重な体験をさせていただきました。そして、予想だにもしなかった出来事が舞い込んできます。

それはインターン先であるVeriffから、フルタイムのポジションのオファー(内定)をいただけたということ。

これには驚きました。2018年の目標が「三連休は絶対旅行行く」ぐらいだった男ですので、自分が海外移住する権利を手にするなんて夢にも思っていませんでした。その分心の準備も出来ておらず、めちゃくちゃ悩みました。

ではなぜ残ることを決めたのか。
それは僕の価値観と徹底的に向き合ったことにあります。

 

価値観ベースで意思決定

そもそも僕はビジョン(長期的な人生のゴール)を持つのが苦手なタイプ。

目の前の状況に対して、自分が納得できる意思決定をして、しばらくはその領域で頑張り、また次の分岐路で悩み、という価値に基づいた意思決定をするタイプです。

そしてビジョンが無いからこそ、自分の価値観は一体何なのか、という問いに向き合ってきました。
特に2016年に半年間世界一周をしていた時に、ひたすら自分との対話を繰り返していたからこそ、あらかたの自己分析はできていました。そして今回2018年時点での僕の価値観リストを洗い出したのです。それがこちら。

これらの指標が満たされていればハッピーだし、満たされていなかったらアンハッピーというわけです。

ここで大事なのは、満点を目指すのではなく、総合点で勝負するということ。一時的にどこかの指標が満たされていなくても、他の価値観が満たされていればオッケーというわけです。ただし身体的・精神的に健康という価値観は全ての価値観に優越し前提として置かれています。

 

さて、これを今回の決断に当てはめるとどうなるでしょうか。

エストニアに残れば、

・独特な取り組みができている
・スキルが成長している

といった価値観は日本とは比べ物にならないように満たされます。
エストニアに住んでいる日本人が約200人なので、現地に住むだけで、200人/1.2億人になれます。つまり尖れる。

一方に日本に戻ると決めた場合は、

・好きな人と一緒にいる
・評価される
・お金に困っていない

などの価値観が満たされます。

コンサル会社へ転職すれば、それはまあお金にも困らないし、前職での評価はある程度引き継がれるし、東京で仲良くしてもらっている知人とも気軽に会えるというわけです。

 

それって本当に障壁なんだっけ?を考える

ここで、各ケースの不安要素を取り除けないかを考えました。障壁だと思っていたことが本当に課題なのか、精査します。

エストニアに残る場合の課題

・好きな人と一緒にいれなくなる
⇒エストニアにもたくさん知人はいるし、3ヶ月に1度日本に帰ってくれば、むしろ集中して日本の知人と会える

・評価がゼロベースになる
⇒勿論ゼロからのスタートだが、きちんとインプットをして成果を出せば、長期的に評価を受けることはできる

・給料が東京の半分以下
⇒最低限暮らしていけるだけのお給料は貰える+自分で起業すれば、お金は稼げる

東京に帰る場合の課題

・独特な取り組みができないかもしれない
⇒東京でも様々な挑戦はできるが、エストニアに比べると全てがスケールダウンしてしまう エストニアという強力なアイコンが失うのは怖い

・スキルが成長している
⇒勿論コンサルファームでもスキルセットをストレッチしてもらえるが、海外での就業経験で得られるスキルとはまた異なる

という整理ができました。
つまり、自分にとっては東京に残ることは短期的に快適であっても、長期的に見るとリスクなのではないかと思った訳です。

 

エストニアに残るという決断

上記に加えて、

・25歳と比較的若い年齢だからこそ、周囲も挑戦に寛容
・現地水準の給料で働けるのは、独身で身軽な今だけ(結婚してからだと厳しそう)
・万が一失敗したとしても、前職の上司から”戻ってきたければ戻ってこい”というありがたすぎる声をかけていただいている
・転職予定だった企業に相談したところ、怒られるどころか挑戦を応援してくださった

という恵まれた条件もあり、このチャンスを逃したら、もう2度とこういったチャンスは得られないかもしれない、という結論にたどり着きました。何より、5年後10年後、後から振り返って後悔する選択はしたくなかった。

これらのことを総合的に判断して、エストニア移住を決意することにしました。

Alex
Alex
今回の決断は間違いなく周囲の理解と応援があったからこそ成り立ったもの。その分、エストニアで得たものを還元していきたいと思っています!

 

移住はゴールではない

今回の決断を経て短期的にはエストニアに行きますが、ぼくにとって移住はゴールではありません。その理由を整理していきましょう。

エストニア今回の挑戦を価値観別で分解すると、

短期的には
・独特な取り組みができている
・スキルが成長している
という価値観を。

長期的には、
・余裕がある
・気候が良い時期に気候が良い場所にいる
という価値観を満たすための行動です。

ここで、ぼくの価値観の一つに、”気候が良い時期に気候が良い場所にいる“という条件があります。したがって、厳しい冬があるエストニアに冬の時期にいるのは、実は本望ではありません。とはいえ、長期的な基盤を作るために、まずは今年の冬を体験してみたいと思っています。

したがって、短期的にはエストニアに軸足を起きつつ、長期的には気候が良い場所を複数ベースにした多拠点生活を送りたいと思っています。エストニアには毎年夏だけ滞在したいですね。

エストニア、空、自然

まとめ

以上、僕の意思決定を文章化してみました。
ただし、価値観は常にアップデートするもの。僕も3ヶ月に一度は自分の価値観を改めて確認しています。

Alex
Alex
価値観がクリアになっていると、意思決定をする時にも楽なので、是非どんなときに幸せと感じて、どんな時に不幸せと感じるのか書き出してみてくださいね!

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Alex
SetGo Co-founder / エストニアe-Residency公式ライター エストニア在住。 2016年に世界一周に挑戦し、外資系コンサルティングファームEYを経て、2018年5月よりエストニアへ。現地では、オンライン本人確認サービスを提供している現地スタートアップ・Veriffに参画。その後、ブロックチェーンスタートアップ・blockhiveのメンバーファームとしてSetGo Estonia OÜを設立。Co-founderとして、e-Residencyと連携したサービスを提供している。